時の経つのは早いもので、もう12月を迎えました。11月、私たちはたくさんの恵みをいただきましたが、その恵みを感謝して、アドベントの時を過ごしたいと思います。
11月15日に、齋藤 悠くんと佐藤明香さんの婚約式が行われました。
婚約式というのは、結婚しますという約束です。その日に向けて、準備をして結婚式を迎えるのです。
今日は、ルカ1:26~38を読んでいただきましたが、ヨセフとマリアは婚約をしていました。この時マリヤは、お言葉どおりに従って、神様からの祝福をいただいたのです。
今日の中心の御言葉は、38節です。
「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」
私たちは、アドベントを迎えていますが、マリアののように、お言葉どおりに従って、神様の祝福の中を歩ませていただきましょう。
②
ガリラヤのナザレの町にマリアという女の人が住んでいました。このマリヤは、もうすぐヨセフという人と結婚することになっていたので、これからの結婚生活に夢をふくらませていました。
ところが、ある日のことです。マリアが家の中にいると、突然神様の御使いが部屋の中に現れました。
そして、「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」と言ったのです。マリアは、びっくりして、いったい何のことかと、考え込んでしまいました。すると、御使いは言いました。30~31節
「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。」
マリアは、ますます驚いてしまいました。「まだ、わたしは結婚もしていません。どうして、赤ちゃんが生まれたりすることがあるでしょう。」
すると、御使いは答えました。35~37節
「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。神にできないことは何一つない。」
マリアが、結婚していないのに、赤ちゃんが生まれるというのです。さて、マリアは何と答えたでしょうか。
マリアは、その御使いの言葉を聞くと、その言葉を心から信じてこう言いました。
「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」(38節)
神様の御言葉に従う決心をしたマリアの心は、不安や恐れが取り除かれ、平安と祝福が溢れました。
これを聞くと、御使いは、帰って行きました。
このことがあった後、マリアは親戚のエリサベトに会いに行きました。すると、エリサベトのお腹の中にいる赤ちゃんが、喜びに満たされておどったのです。そして、エリサベトは聖霊に満たされてこう言いました。42~45節
「42 声高らかに言った。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。43 わたしの主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。44 あなたの挨拶のお声をわたしが耳にしたとき、胎内の子は喜んでおどりました。45 主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」
マリアは嬉しくなって、心から神様を賛美しました。
「神様は素晴らしい方です。神様はこんな小さな私のことも覚えて下さって、素晴らしいことをしてくださいました。神様は、昔からの約束を忘れないで、私たちに救い主を送って下さったのです。」
こうして、マリヤはエリサベトと三ヶ月一緒に過ごして、喜んで自分の家に帰っていきました。
この御言葉から、2つのことをお話ししたいと思います。
(1)神様には何でもできないことはありません。
37節 「神にできないことは何一つない。」
女の人だけで、赤ちゃんは、生まれません。それは、不可能なことです。
けれども、「聖霊によって」身ごもった人が一人だけいます。それが、マリアです。マリアは、まだ結婚をしていませんでしたが、「聖霊によって」身ごもったのです。
マリアは、「聖霊によって」身ごもったので、お腹の赤ちゃんは、完全な神の子です。
そして、マリアは人間なので、お腹の中の赤ちゃんは、完全な人間です。私たちの救いのために、神の子であるイエス様が、人間の姿になられてこの地上に来られたのです。そんなことは、今まで起きたことがありません。神様が、私たちを愛してくださって、私たちの救いのために、この世に来てくださったのです。
御使いは、37節で「神にできないことは何一つない。」とおっしゃいました。神様が、人間になるという不可能を可能にしてくださった神様には、出来ないことは何一つないお方です。
先週、松江キリスト教会の特別礼拝で御用のためにお祈りをありがとうございました。松江キリスト教会の佐藤先生は、私の神学校の時の同級生です。佐藤先生は働きながら伝道をしておられるので、なかなかお会いするチャンスがないのですが、今回は、今までのことをゆっくりお聞きすることが出来て感謝でした。
佐藤先生は、29年前に江戸川区の中央福音教会に遣わされましたが、ホーリネスの群れの分裂の問題などがあって、その会堂から出て行かなければならなくなりました。3年ぐらい、礼拝をする場所を借りて礼拝をしていましたが、お金もなくなり、これからどうしようという話しになりました。
ちょうど、そのころ、山形南部教会では、「神にできないことは何一つない。」 という御言葉をいただいて、増改築をした時でした。
そのことを聞いた、ある女性の中心的な役員の方が、「他の教会には、会堂の増改築が行われているのに、どうして、私たちには、会堂が与えられないのでしょうか。私たちも会堂が与えられるように祈りましょう。」と言ったそうです。
それを聞いた、佐藤先生は、これは神様の御心だと信じて、祈りはじめました。と言ってもお金はありません。何もないところから、ただ神様だけを信じる信仰によって、新会堂建築をはじめたのです。
すると、神様が不思議なように道を開いて下さったのです。
新会堂の土地の前には、昔から浄土真宗のお寺があって、何度も反対されたそうです。ところが、そのお寺の本山のお坊さんが、「あなたは聖書を読んだことがありますか?聖書には、お寺で教えているような良い教えが書いている。その教えを説く教会が建つことは良いことです。」と、説得してくれて、許可が下りたというのです。
そして、銀行からお金を借りて、今の会堂が建て始められました。そして、祈りはじめて、一年後には、新会堂が完成したのです。まさに、神様の奇蹟でした。
その後、返済のために、佐藤先生は、宅急便の仕事、奥さんの直美先生はヤクルトレディーの仕事を続けながら、教会の人たちと返済をしてこられました。勿論、大変なご苦労があったことは言うまでもありませんが、それに勝れる祝福を経験してきましたと話してくれました。
そして、二年後には、すべての返済を終えて、牧会伝道に専念したいと輝いていました。
「神にできないことは何一つない。」
神が人となるという不可能を可能にされた神様は、、私たちの常識を遙かに超えて不可能を可能にしてくださるお方です。そのお方を信じ、信頼して、主の御言葉に従っていきましょう。
(2)お言葉どおりに従う祝福
天の御使いの言葉を聞いたマリアは、38節でこう答えました。
「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」
そして、マリアが、エリサベトの所に行った時、エリサベトは、45節で
「主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」と主を賛美しました。
主のお言葉どおりに従う者を神様は、必ず祝福してくださるのです。
イギリスのロンドンの町にトムという男の子がいました。
トムは生まれつき足に障害を持ち、歩いたことが一度もありませんでした。
両親は死トムが小さい頃に死んでしまい、おばあさんの家に預けられていたのです。
彼の部屋は屋根裏の小部屋で、さびしくてさびしくてたまりませんでした。孤独に打ちひしがれそうになっていました。
そんなある日、彼の友人が訪ねて来て、仕事が成功したから何かをプレゼントしたいと言うので、「それなら聖書が欲しい」と頼みました。聖書を手にしたトムは、読めば読むほど、神様の愛がわかり、じっとしていられなくなりました。
「聖書には『みことばを宣べ伝えなさい』と書かれてある。僕にも何かできないだろうか・・・」
そのとき良い考えがひらめきました。彼のベッドはちょうど窓際です。彼は毎日みことばを紙に書き、それを窓から落とすことにしたのです。そんなある日のこと、ひとりの紳士がトムを訪ねて来ました。
「私はなまぬるいクリスチャンだった。君が書いたみことばを読んだとき、このままではいけないと悟った。私はこれから田舎に帰り、心を入れ替えて主のために働こうと思う。」
それからも、そのトムのみことばの手紙をとおして救われる魂が次々に起こされました。
ところが、残念なことに、やがてトムの病気は悪くなり、天国に召されたのです。
その知らせは田舎に帰った紳士のもとに知らされ、彼のもとにトムの聖書が送られました。彼の聖書は、その紳士の息子に受け継がれました。
その息子は、やがて、宣教師となり、福音が一度も伝えられたことのない土地に遣わされ、次々に救われる魂が起こされ、リバイバルが起きたのです。
そして、今もトムの聖書をとおして、神様の愛が、人々に語り継がれているのです。
38節
「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」
45節
「主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」
今、私たちは、アドベントを迎えています。師走の忙しい時ですが、もう一度、神様の前に静まって、御言葉と祈りの時を大切にしましょう。
そして、マリアが神様の御言葉に従って、救い主が誕生したように、私たちも、御言葉に従い、神様を心から賛美して、豊かな祝福の中を歩ませていただきましょう。
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